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 リアル創作 『Noticed 3』




多くの動物が毛皮にされており

それは犬や猫、果ては
ウールやカシミヤにまで及び

想像を絶する悲惨な採取を知った歩未は


時を同じくし

その衝撃のあまりからか
元々の持病からなのか

酷い風邪を引き、寝込んでしまった。


 リアル創作 『Noticed 3』_c0117518_23365775.jpg


悪寒と熱に魘されながら

体辛さ故
ぐっすり眠ることも出来ず

夢現(ゆめうつつ)に見るのは
この目に焼き付いた動物達の悪夢。

何度も汗びっしょりになっては目が覚めた。


デスクトップのパソコンを持つ歩未には
今の体調でその前に座ることは出来ない。


それでも・・・

それでも彼女は
探ることを辞めなかった。


空空(うつらうつら)し
目が覚めては、携帯を手に。

熱が出れば尚、腕や背中も痛むというのに

寝込んだのは知る為の時間なのでは
などと思えて

まるで取り憑かれた様に

動物達のことを書かれた団体のHPや
ブログ記事を片っ端から読み漁った。


色んな動物達の現実を目にした。

それはそれは惨い現実だった。


やりきれない気持ちで
どうしようもなかった。



彼女はまた、美容に対する意識が
とても高い女であった。


高価な物を使うという事ではない。

化粧品をコロコロとジプシーの如く
変えることもなかったが

自分なりに勉強したり
いいと言われる話題のものには興味があった。


それに、大好きな韓国俳優の影響で

韓国語を勉強したり
ドラマを見たりしたせいもあり

韓国コスメにも非常に興味が高く

安く手に入る物を
幾つも取り入れていたりした。


次に彼女を驚愕させた事は

化粧品においても

多くの動物たちが実験と言う名の
犠牲になっていることだった。



一番多く描かれていたのが

シャンプー剤等の実験において
大人しく、涙量も少ないうさぎが

動けぬように拘束具に設置され
それも一匹二匹ではない数の子達が

クリップで瞼を閉じないよう留められ

そこにシャンプーなり
薬剤を入れるというのだ。


あまりの痛みに、暴れてしまい
首の骨を折ってしまう子もいるという。


それを72時間だったか・・・

よくは覚えていないのだが

とにかく、途方もない時間を
そのままで放置され、観察される。


通常、瞬きが出来ないだけでも

瞳が乾き、痛みを生じるのは
想像に難しくない。

入浴時に誤って
シャンプーが目に入った経験もある。

即洗い流さねば
その痛みは大変なものだ。

目を閉じたまま開けることなど出来はしない。

それをクリップで
ずっと開けさせられたまま・・・?


当然うさぎは、耐えきれぬ痛みを味わって
失明してしまうだろう。

そして、実験に使われた子たちは
その後は殺されてしまうという。

解剖して中を見るだとかというのだ。


・・・そんなバカな・・・


歩未は横になりながら、一人朦朧としつつ
またもや知った衝撃に更に苦しくなる。

もはや、体が苦しいのか
心が苦しいのかわからない。

いや、どっちもだ。


そういえば、前から少し興味があり
何度か目にしていた杉本彩のブログがある。

以前、たまたま目にしたその記事では

独自ブランドの化粧品の宣伝で
フェイスブラシが科学繊維なのだと

書いていたのを見た気がする。

そのとき、歩未は

(なんで本物の毛じゃないの?)
 
(私のは某有名メーカーのお姉さんが
 これはリス毛です、これは馬毛なんですよ
 そう言われて買った動物の毛だからいい品なのに・・・?)

そう思ったことを思い出す。


もう一度
彼女のブログをよくよく見てみる。

当然だった。

彼女は『動物を愛し、動物を犠牲にしない』

それをモットーに
自社ブランドを立ち上げていたからだ。


何と無知であったのだろう・・・


毛皮と同じことをしていた。

よくもまぁ、何の疑いもなく、命を犠牲にし
バカなことをしていたことだ・・・


美を追求したいと思いながら

アラフォーとなり、貧乏であったとしても

密かに美魔女と呼ばれたい
等と思っていながら

なんという為体(ていたらく)なのだ。


歩未は心底自分を軽蔑した。


某有名メーカーが美白化粧品で
白斑患者を多く出した

あの事件は目に新しい。


美白効果の実験においては
ラットだかネズミだかが貼りつけにされ

毛を剃った皮膚に物質を塗られて
長時間紫外線にさらされ、観察される。

どうなろうと、結局は殺されてしまうのだ。


杉本彩いわく、化粧品を作るにおいて
現在、動物実験の必要性は皆無であるという。

過去に多くの犠牲になってきた
動物たちのエビデンスがあるし

科学的な実験材料も充実している。

それなのにわざわざ新たに
美の為に犠牲を強いる必要はないのだと。


その通りだと思った。


本当におかしな話に思えた。

そうして何度も実験してOKが出て
商品化され売り出されていても

現に問題が生じた実例があるではないか!

それは何故なのか。


これは、医療に置いても言えること。


歩未は体の不調により
よく医者にかかり、投薬も治療も受けている。

医療現場においては
動物実験は必要不可欠なものだと

仕方がないものだと思い込んでいた。


けれど、美白化粧品の一つの事をとっても
動物の肌と人間の肌は違う。

似ていたとしても、非なる物なのだ。

口紅の実験では
うさぎの肛門が人の唇組織に似ており

そこで実験されているとも
動物が口紅を食べさせられているとも読んだが

それで安心は得られない気がする。


別のどこかで読んだが

医療においても
もう動物での実験は時代遅れで

たとえばヒ素ひとつにしても

人間の致死量を飲んだところで
問題ない動物もいる。


気管に管を通す挿管の練習では
猫の喉に、何十回も管を出し入れする等

赤ちゃんの挿管のためだと称して
行われていたりもするらしいが

そんなことをしては
猫の気道は傷だらけとなり

麻酔が切れた後、生き延びられるかわからない。


それも、現在は模型だか何だかで
良くできたものがあるのに

猫を使って練習する必要はない
そんな事を言っている医者もいるようだった。


もっと読み進めていくと

ストレステストだと称して
犬の足を何度も何度もハンマーで殴り潰し

その経過を観察したり。

本当に残酷なだけで、なんの必要性があり
そんなことをするのか。


実験は当然、それだけではない。

猫や猿の頭蓋骨に穴を開け
脳に装置を設置し、何かを調べたりもする。


うさぎの毛を剃り、皮膚に劇薬を塗りつける

ダニを大量につけたものを押し付ける等して
酷い大けがを負わせる等する。

書ききれない程の、残酷極まりない
実験の数々・・・

使われる動物たちも、また
多くの種類であり

犠牲になっているのは
想像を絶する、到底信じられない数だった。


その動物たちの扱われ方も
一部の貴重な映像を上げたブログも見たが

とても大切に扱われているとは程遠く
酷い仕打ちを受けていた。


一体人間は何をやっているの・・・

恐ろしさに、歩未の悪寒は更に増す。


そういえば、戦争について
とても詳しい友人から、聞いたことを思い出す。

満州での秘密部隊、731部隊。

その事を思いだした。


捕虜に取った人間たちを「丸太」と呼んで
生きたまま、残虐な実験を繰り返し

大量に殺戮をしたと聞いたときの
世にも悍ましいその記憶。


人間は、人間にもそのようなことをする。

そして、それと同じことを今尚

罪なき動物たちに、平然と、必要だと
堂々、これは合法なのだと

そのようなことを行っているのだ・・・


赦せない。

知らなかった自分のことも
こんなに残酷な人間のことも

何もかも全て・・・


布団の中で突っ伏したまま

更に喉が痛くなるというのに
歩未は嗚咽を堪えることができなかった。


つづく・・・







閲覧注意:心臓やメンタルの弱い方はお控えください。 

けれど、頑張れる方は見てほしい。
大切な事だから・・・









それから、動物実験について
簡単に書かれているサイト(以前も紹介したサイトです)

文字上をポチッと ↓ (※記事内に残酷な画像あります)

JAVA NPO法人 動物実験廃止を求める会


それから、めー子さんのブログ記事です。
(右のexcite以外のお気に入りにあるブログです)

文字上をポチッと ↓ (※記事内に残酷な画像と動画あります)

めー子のブログ どうぶつまるごと。

見られる方は頑張って記事だけでも見て下さい。

ウールの残酷さと
実験に使われる猿

そして、人間の為に芸を強いられる
猿の事が書かれています。


※私が見た動画はこの限りではありませんし
行われている行為も、この限りでは当然ないはずです。



ついでに、731部隊のことについて・・・

文字上をポチッと ↓ (文面ですが、とても残忍な内容です)

731部隊-Wikipedia
(Wikipediaが全て正しいとは限りませんが)


文字上をポチッと ↓ ※閲覧注意画像あります!

【閲覧注意】日本軍731部隊恐怖の人体実験まとめ





まず初めに驚いたのは

無知だったからでしょうが、化粧品の為に
多くの動物が実験の犠牲になっていたことです。

次に驚いたことは

身近なスーパーにでもある食品においても
メーカーによっては動物で実験をしている事です。


それから、医療を受ける身において考えても

代替えがあるのに、または
動物で実験しても、人間で同じではないのに

実験することは無意味だと思えたのです。

ですから、例え自分は医療を受けているから
薬や、最新技術の世話になっているから、と

実験反対を唱えることができないわけでは
決してありません。


現在、医療では動物の何かしらから
抽出した薬剤等もあります。

それを使わねば、自身の生活が困難な場合は
使わせて頂いていいのではないでしょうか。

何も、究極の二択ではないと思うのです。

だから、それでも、今後新たな開発や技術の為に
動物を犠牲にしてほしくない。

そう思うのはおかしなことでしょうか?


代替え品の使用や開発を切に要望し

犠牲になった動物達のためにも
もう、犠牲を増やして欲しくない。

至極当然の想いではないでしょうか。

ましてや、化粧品や食品の実験に反対する
それができないわけなどありましょうか。


ご存知の方も多いかもしれませんが

LUSHやTHE BODY SHOPは
動物実験を行わないブランドとして

堂々それを掲げた頼もしい化粧品ブランドです。


そして、そうした世の中の流れを受け

あるいは、反対する消費者一人一人の声
これも、大きなものと思われ

動物実験を廃止すると宣言するメーカーが
増えてきているのです。

お隣、韓国では、日本より先に
禁止の法案が設立されたようです。


文字上をポチッと ↓

韓国、化粧品の動物実験廃止へ

原材料で実験を禁止されるのは
まだ後になりそうですが、とにかくは一歩前進です。


日本でも、2014年、大手メーカー資生堂が
国内販売に向けた実験を廃止しましたし
(中国への輸出などでは、必要とされれば行うようです)

花王、カネボウ、コーセーなども
実験をやめることを提示しています。

文字上をポチッと ↓

花王・カネボウも化粧品の動物実験廃止

こちらも、原材料の段階や、輸出
特別に上げた事項においては

全面において一切禁止とは言い難いのかもですが
とにもかくにも、前進です。


私にできること、として、まず

あるものは使い切るとして、次に買うなら
実験をしていないものを、と思い

シャンプー、化粧水等

幾つかお気に入りのメーカーで
実験の有無が分からないものについては
メールで問い合わせを致しました。

返ってこない失礼な会社もありましたが


全くうちではしておりません、と
とても安心させてもらえたメーカーもあり

うちではしていないが、原材料では安全確認の為
仕方なく最低限行っています、と正直な回答もあり。

そのメーカーに対しては
自らの思いと、過去のエビデンスで確立している
ブランドもあり、無理なことではないと思うこと

前向きに検討していただきたいということと
そうなってから、また使用をさせて頂く旨を伝え

多少のコスパの痛手になっても
シャンプーは別のメーカーのものに替えました。

(以前2011年に記事にしたシャンプーです。
 知らなくて・・・ごめんなさい。他にもとてもではないが
 お勧めできぬものを載せてきた事、お詫び申し上げます。)



できる事は、必ずあるんです。


私のように、電話が厳しい人にとっては
メールなり、ハガキという手があります。

やっとの思いで肌に合うものを見つけた人だって
いらっしゃると思います。

他のものでかぶれたりするなら
無理をして変えることはないと思うのです。

ただ、そうなると、先方からしたら
その方はとても大切なお客様で消費者です。

ですから、動物実験を廃止して欲しい
安心して使い続けるために再考願いたいと

堂々そう訴え続けたらいいと思っています。


動物実験をしていないメーカーについて

文字上をポチッと ↓

動物実験をしない化粧品を使おう!



動物実験をしていない食品メーカーについて

文字上をポチッと ↓

伊藤園、動物使用する実験廃止へ

(JAVAのサイトの中の記事のひとつです)


実験をやめてもらうべく
訴えを続けなければならぬ企業もあります。

文字上をポチッと ↓

めー子さんのブログの記事です



こちらはキッコーマンですが、閲覧注意画像があります。

文字上をポチッと ↓

【閲覧注意】許さない!キッコーマンによる残虐な動物実験の数々



まだまだ、上げるときりがないのですが

当然、実験をしていないメーカーも
行っているメーカーもまだまだあります。


自身の使っているもので、わからないものは
調べたり、直接聞いてみるのが第一歩ですし

できるだけ(できる範囲で)
動物を犠牲にしていない物を選ぶ。

同じ商品を買うときにも
実験をしていないものを選ぶ。

それは、誰にでもできることなのではないでしょうか。






★少し長くなってしまいましたね。


動物実験については

実験の後、殆ど殺されてしまいますが
中には生き残ったら、又次の実験・・・

そんな風にして、苦しめ続けられていた
ワンコが、幸いにして救い出されて

治療を受け、新しい家族の元で
幸せになれたという記事も見たりしました。

けれど、実験の後遺症で随分苦しみ

ずっと実験室での
恐怖と苦痛がどれ程であったかと思うと・・・(涙)

それでも、そうして生きて救われ

家族として受け入れてもらえる命は
本当に僅かでしかないのですよね。



分けて書こうかとも思いましたが

なんせ、人間が現在、この瞬間も
苦しめている動物は本当に多くて

伝えたいことが多いもので、すみません。


はじめっから飛ばすと、私のように
あれもこれもが苦しく辛くて

寝込むような方も居るかもと思い
なるべくひとつずつ・・・そう思ってはいます。

それと、一つの課題に
間が開いてしまうと、読む方が読みづらい

そうも思いますし

続けてバンバン上げるのは

自分の腕と背中が
保たないことも・・・あります(◞‸◟ㆀ)


とはいえ

知りたいと思って下さった方は既に
他の動物のことも見てくださったかもですね。


今まで、毛皮、動物実験のことを
描いてきました。


次回は、その他の動物について
創作を続けながら記事にしたいと思います。



by fu-rinnosuika | 2016-01-05 05:16 | 創作 ノンフィクション
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