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 『Reunion』vol.2


20年前・・・


私たちは高校2年生を謳歌していた。


同じクラスだった私たちは
いつしか互いを意識しあうようになった。


 『Reunion』vol.2_c0117518_1550643.jpg






それでもどちらとも言い出すことの出来なかったふたり。


そんな私たちを見兼ねて
あるときアヤが私に言った。


「ねぇ、ちー。彼は・・・あんたが好きだよ。残念だけど」

「えっ?」

「渡すのどうしようかと思ったけど・・・ハイ・・・これ」


そう言って彼女が差し出したのは
リボンの掛かった小さな箱だった。


「何?これ・・・」

「明日あんた誕生日でしょ」

「うん・・・」

「今朝ね・・・彼があんたにこれをって・・・
 直接は照れくさいから
 仲のいい私に渡してくれないかってさ」

「・・・・・・」

「どうしたの?嬉しくないの?」

「え・・・あ・・・」


私の瞳からは
嬉しさと驚きで涙が溢れてぽろぽろと床に落ちた。


「ええ?何で泣くのよ・・・」

「うん・・・だって・・・」

「バカだねホント・・・
 そんなだから、渡さずにいられないじゃん?
 あたしだって・・・
 それに、他の子だって、彼を好きなのにさ」

「え・・・?そうだったの・・・?ご・・・ごめん・・・」

「何を謝るのよ~!謝るくらいなら、幸せになんな!」


そう言われて
翌日彼にお礼を言った。

そして言われた。


「俺と付き合ってくれる・・・?」

「うん・・・」


それから付き合って一年が過ぎ、卒業のときを迎えた。



私は迷っていた。


夢にまで見た日本への留学。


嬉しくて仕方ない筈なのに
彼と別れ別れになるのが辛くて。


そんなとき、彼は言った。


「ちー、別れよう」

「え?」

「お前が嫌いになったんじゃない。
 でも・・・俺たちは今から始まる、
 まだまだこれからだろう?
 今は互いに夢に向かって突き進むときだ。
 俺はお前の足かせになりたくない」

「そんな・・!足かせだなんて、違うよ!」

「でも、迷ってるだろ?日本行き・・・」

「・・・・・・」

「いいか?チー。
 俺たちは今は、別々に行くときなんだ。
 もしも・・・俺たちの想いが本物だったら
 きっと又会える。会えるさ・・・運命なら」


泣いてみたところで
彼の意思は固かった。


今思えば
それが彼の幼いながらの
精一杯の優しさ・・・
愛情の証だったのかもしれない。





あの頃も
何度となく唇を重ねてきた。

でも違う。


あの頃のキスとは
何もかも・・・


彼が今
私を求める唇の熱さは
溶けてしまいそうな程に熱く
深く深く溺れてしまいそうになる。


その蠢く舌に自分の舌を
絡みつかせずにいられない。



 
「ちー・・・ごめん、今日は帰せない」

「え・・・?」

「部屋を取ったんだ・・・
 昼間式場で君の姿を見つけてから・・・」

「そ・・・そんな・・・
 勝手に・・・?
 私に聞きもしないで・・・?」

「だって、言ったろ?
 次に会ったときは運命だって・・・
 違う・・・?」

「・・・・・・」

「嫌とは言わさない。
 もう二度と・・・
 二度とお前を離さない!!」


そう言うと
彼はもう一度強く・・・
痛い程
折れてしまいそうな程に
私を抱き締めた。




部屋に入るなり
電気もつけずに彼は私の唇を奪う。


「んっ・・・」


口付けながら
もつれ合うようにして靴を脱いで
そのままベッドへ傾(なだ)れ込んだ。


「いい・・・?」


横たわった私の唇にそっと触れ
覗きこみながら彼が問う。

私はこくりと頷いた。


そしてもう一度口付ける。

今度は私から・・・彼の首に手を回して。


彼はゆっくりと私を抱き起こし
私の顔を見て言った。


「ちー・・・綺麗になったな」


カーッと顔に血が昇る。


そんな私の背中に手をやり
ドレスのファスナーを下ろす。

するりとその布を奪い取って
椅子に掛けると
彼は目の前に晒された私の肌を
じっと見詰めた。


「・・・綺麗だ・・・」


恥かしくなって俯く私。


「やっとだ・・・やっと、お前を俺のものに出来る」


そう言うと
私の胸を覆っているブラジャーを外して
そっと膨らみを掌で覆った。


「ぁ・・・」


暖かい彼の手の温もりが
胸の膨らみから伝わってくる。

ゆっくりと揉みしだく彼の手は
だんだんと激しさを増してくる。

そして硬くなった胸の蕾を
彼は親指でゆっくりと転がした。


「あんっ・・・」


私の耳にそっと歯を立てたりしていた彼の舌は
ねっとりと首筋を這って
やがてその胸の膨らみへ・・・
そしてそそり立った頂へと降りてくる。


硬くした舌先で何度も突き
唇に含んで吸う。


「あぁぁ・・・」


甘い官能が私の身体を駆け巡る。


やがて彼の右手は
するすると滑るように下がっていき
私の最後の一枚の下着を剥がす。


彼の指先がそこに触れると
私は思わず身を硬くする。


「大丈夫・・・怖くないよ・・・ホラ・・・こんなに・・・」


彼が花びらを掻き分けて
その隙間を撫で上げるたび
甘い蜜が湧き出して絡まる音がする。


「あぁ・・・んんっ・・・」


次の瞬間彼の頭は
大きく開かれた私の両足の間にあった。


「あ・・・イヤ・・・」


私の言葉などお構いなしに
彼はそこを責め立てる。


腰をくねらし
彼の肩を思わず強く掴んだことを合図に
彼はそっと
漲る自分を私にあてがった。


「いい?いくよ・・・」


無言で彼にしがみつく私の中に
ゆっくりと彼は入ってくる。


「んっ・・・」


私の唇からは
自然と吐息交じりの声が漏れる。


気持ちいいのか

痛いのか

いいえ 違う

嬉しい


私の目尻からは堰を切ったように
止め処なく涙が伝う。


「痛いか・・・?」


強く瞳を閉じたまま首を横に振る私。


安心したように
ゆっくりと揺らしながら
彼はその涙に口付ける。

零れてしまわないように
その唇で何度も何度も吸い取りながら・・・


「・・・泣くな・・・もう泣くな・・・」


うっすら目を開けて見上げると
そう言う彼の瞳にも
涙が滲んでいるようだった・・・。



朝日が昇ってくる。


ほんの少し
明るくなりかけた部屋の中で
彼の腕を枕に
その逞しい胸に顔を埋めている私・・・。


「ちー・・・もう離さないよ・・・」

「・・・うん・・・」

「俺のところに・・・来てくれるね?」

「え・・・?」

「結婚しよう・・・」

「!!」


あぁ・・・!神様・・・!!

ダメだ・・・止まらない・・・


またしても涙は溢れて零れる。


その夜
私は彼の腕の中で
二十年間思い続けた二十年分の涙を全て
流してしまうのではないかと思う程に
沢山の涙を流し続けた。


そしてきっとこの涙は
やがて大きな天の川の如きうねりとなって
私と彼を照らす星屑になってくれるのだろう。


私の目から零れて落ちる雫よりも
ずっとずっと熱くて暖かい
彼の手の温もりをこの頬に感じながら
そんなことを思う私がいた・・・。


 『Reunion』vol.2_c0117518_22535056.jpg

 『Reunion』vol.2_c0117518_2311876.jpg









          ☆.。.:* REVIEW *:.。.☆



    今回の30万HITのキリバンでは
    うちのカウンターの異常から(オイ・・・)
    ふたりの方が『踏んだよ』と言ってくれた。


    ひとり踏んだ人が現れたことを知っていても
    勇気を出してメールくれたちーさん、ありがとう。

    嬉しかったよ(* v v)。


    あたしの描く創作からは優しさが溢れていて(〃∇〃) てれっ☆
    だから・・・優しい彼を激希望すると、言ってくれてました。


    そして暫く考えてから、こんな要望を聞かせてくれた。


    学生時代付き合っていた同級生の恋物語。

    社会人になって、偶然
    同窓会か、友人の結婚式で再び出会い
    それから・・・

    というもの。


    あたしなりに、ない頭で随分想像を膨らませました。


    同級生って、いい響き。

    年齢は関係ないけど
    なんだろう・・・

    上でもなく、下でもなく。

    学業も、育つスピードも
    全てを同じ目線から生きて見て育っていく同級生には
    なんだか特別な絆?というか・・・仲間?みたいな
    そんな雰囲気を感じます。


    そんなふたりが恋に落ちたら・・・

    絆と愛の鬼に金棒(爆)←は?


    なんか素敵・・・°。゜(# ̄ ▽. ̄#) °。


    ちーさんの欲した、彼の優しさ
    それが十分に伝わるものが描けたのかどうか
    わからないけれど

    ずっとずっと冷めることなく心に灯し続けた愛

    そんな愛が報われる瞬間
    そしてそれは
    これからずっと共にときを過ごしていこうとする希望へと
    繋がって行っていれば、嬉しいです(* v v)。


    読んでくださった皆様、本当にどうもありがとうm(__)m    

   





     ♡.。.:*
曲は 『天国の階段』 の
             『보고싶다(ポゴシプタ)』 (会いたい)です。*:.。.♡

          今回また、韓ドラからのチョイスです^^          
          でもわざとじゃなかった。
        
          あたしは・・・
          実はこのドラマを見ていないのです(^^ゞ

          たまたま色々入ったCDを聞いていて
          “これだ!!” と思って
          題名を見たら 『ポゴシプタ』 だった。

          運命だ!! と思った(笑)
          ほんとに。

          だけど、ドラマを見た人にとってはきっと
          深く印象づいているであろうこの曲・・・  
          イメージ壊さないかな・・・大丈夫かな、と
          少し心配でした。

          でも・・・ダイジョブみたいよね・・・?
          ありがとう(* v v)。



by fu-rinnosuika | 2007-09-17 00:13 | キリバン 創作
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