人気ブログランキング | 話題のタグを見る
        
 『Temptation love』vol.1


あぁ・・・

どうしよう・・・


この危うさは何?


まずいわ

ダメよ・・・


いきなりここで・・・?


 『Temptation love』vol.1_c0117518_1551822.jpg

 『Temptation love』vol.1_c0117518_4141835.gif





    今回は、先日30万HITのキリバンのもう一つの物語・・・

    ちろぱろさんからの希望の設定で描いた

    二つ目のキリバン創作storyです。    

    (※これはあくまで架空のフィクションのラブストーリーです)











よく見ると
この人
とてもハンサムね・・・

こんな人と食事をするのも悪くないかな・・・


私は手を上げてボーイを呼び
注文を始める。


「これと・・・これと、これも。
 あ、あなたは?どれにする?」

「僕はここ初めてだから・・・
 どれが美味しいの? 君と同じものでいいよ」

「じゃあ、これ二つで」



彼はとても気さくだった。

初めて食事をするというのに
緊張することも 
させることもなく・・・。


もっとも
緊張していたとしても
それを見せないようにするのが
上手かったのかもしれないけれど。


彼は聞き上手で
どんなつまらないことからでも
話が弾んだ。


そして
どちらともなくあの店へ向かう。


私たちが最初に出会った
あのバーへ。






そこはビルの5階にある
言ってみれば
私の隠れ家みたいなところ。


時々私は
ひとりでここを訪れる。


男の人と来るのもいいけど
ひとりになりたいときもあるから。


数いる男友達も
付き合った男性でさえも
ここには連れてこなかった。

なのに
どうしてだろう・・・

一つ席を挟んだ隣の隣に座った彼のことが
なんだかとても気になった。


たしか・・・
前にも見たことがあった。


仕事の帰りだったのかな・・・?

ジャケットを羽織ったラフな格好で
彼が上着を脱いだときに
ちらっと垣間見た腕の筋肉が・・・

その逞しさが

妙に魅惑的で瞼に焼き付いていた。


見た目とっても大人なのに・・・

とても危険そうにも見えるのに
とてつもなく純粋そうで優しそうな彼なら
少し気を許してもいいと思えた。






ふたりで薄暗い店内に入り
いつもの席に座る。


彼は私の隣に
そっと並んで腰掛けた。


いつもはここへ来て
そんなに話すこともない。


隣の誰かに話しかけられても
マスターにさえも
無口な私の筈なのに・・・


彼の醸し出す雰囲気がそうさせるのか
ついつい色んなことを話して
いつもより1~2杯多くグラスを開けていた。


「もうそろそろ・・・」


帰ると言おうとして席を立ったとき
ふらっと足を取られて転びそうになる。


「おっと、危ない」


その瞬間
素早く席から降り立って彼は
私の身体を抱きかかえた。


「あ・・・ありがと・・・」




タクシーを拾い
私を乗せて彼は言う。


「運転手さん、あとよろしくお願いします」


ドアが閉まる。


不安げに一瞬目をやった私と目が合い
彼は即座にタクシーのドアを叩いた。


再び車のドアが開く。


「やっぱり家まで送るよ」




「それじゃ、お休み」


家の前にタクシーを止めて私を降ろした後
彼は車の中から言った。


「ねぇ・・・お茶でも・・・?」


そう言う私に彼は言った。

「いや・・・またにするよ」



笑みを零して彼に背を向け
後ろ向きに手を振ってみせる。


だけども私は
家の前でよろついて尻餅をついた。


それを見て彼が駆けてくる。


「大丈夫?」


覗き込んだ彼の肩に手を置いて
私は言った。


「キスしよう」

「え!?」

「私のことが好きなんでしょう?」


からかってみるつもりだった。



玄関に入り
サンダルを無造作に脱ごうとするが
足から上手く取れないそれを
彼は素早くしゃがんで脱がす。


「ありがとう・・・」


千鳥足で廊下を歩き
リビングに入ったところで
壁に押さえつけられた。


・・・え・・・!?・・・


驚いている私の両手首を掴んで
彼はいきなり口付けてきた。


「んっ・・・!!」


うめき声を上げて首を捩る私。


彼は唇を離し
私の着ているジャケットに手をかける。


・・・なっ・・・何を・・・?・・・


するするとそれを脱がして

私の背中を抱きよせる。


・・・まずいわ・・・

・・・ちょっと・・・このままここで!?・・・


・・・いきなり・・・?・・・・


誠実そうで
こんなに乱暴には見えなかったのに


  この私が当て違い・・・?


  そんな・・・

  どうしよう・・・

  ちょっと・・・

  怖い・・・




彼は私を抱き上げて
そのままリビングのソファに横たえた。

そして私の瞳をじっと見る。

じっと・・・

吸い込まれそうなその瞳。

動けない。


彼の顔がだんだんと近づいてくる。

そして
今度はゆっくりと口付けた・・。


そっと そっと
触れるか触れないかのところで
唇が擦れあう。


私は観念して彼の首に手を回した。


なぜだろう・・・?

彼とキスしたくて。
口付けて貰いたくて。


なのに・・・

なのに彼は
ゆっくりとソフトに唇を合わせるだけ。

私は回した手に力を込める。


彼は一旦唇を離したかと思うと
今度は口を大きく開いて吸い付いてきた。

強く
激しく
息もできないくらいに・・・。


ぞくぞくした。


今までキスなんて何度も経験したことあるのに
なんだろう
この感覚は・・・?


絡めあう舌の感触は
まるで体の奥を
舐め回されているような錯覚に落ちる。


胸が高鳴って
抑えようもなくなっていく。



長いキスが終わって
彼は私のシャツの胸元のボタンに手をかける。

ひとつふたつ外したと思ったら
すっと身体を離して起きあがる。

そしてキッチンへ行って
水を一杯汲んで
私に差し出した。


「飲みすぎだ・・・コレ飲んで」


言われるままにごくりと飲む。

頷いて彼は言った。


「じゃあ僕は帰るよ・・・ゆっくり休んで」


・・・え・・・?


「ありがとう。今日は楽しかったよ」


そして彼は背を向けて出て行った。



・・・え・・・?

なんだったの・・・?

あんなにドキドキしたのに・・・
キスだけ・・・?


それにしても
あのキス・・・・・・


 『Temptation love』vol.1_c0117518_1633425.jpg

by fu-rinnosuika | 2007-09-23 01:57 | キリバン 創作
<<  『Temptation lo...  『Reunion』vol.2 >>


イ・ビョンホン   以前は   彼一筋に愛していた女の   今現在の日常ブログです。
by fu-rinnosuika
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カウンター
今日
昨日
Total
Now Looking
カテゴリ
全体
ごあいさつ
ひとりごと
連絡事項
創作 ガテン君(リンク)
創作 女医とガテン男
創作 四角関係裏物語
創作 愛と笑(旧宅リンク)
創作 愛と笑いの日々
創作 チャンイ(?)
創作 忍者とくの一
創作 ソヌ(旧宅リンク)
創作 ソヌの物語
甘い人生
風の息子
CM
夢の話
お遊びMV
日常雑事
創作 ノンフィクション
キリバン 創作
Anniversary
先生ごっこ
先生ごっこ@非公開J
イベントレポ
いつか
女シリーズ
ぷちこ姫
非公開C
sk支障
美容
映画
料理
愛すべき動物たちのこと
未分類
お気に入りブログ
かんこくのぐうぞう い・...
LUNAママのぷれしゃす
kiss me LBH
Love or Jeal...
シンプルな情熱
kirakira na ...
薔薇のことづけ
癒し 2
Rose帝国
excite以外のお気に入り

♥すいかの別宅です♥↓




山本太郎オフィシャルブログ

アニマルライツセンター

杉本彩オフィシャルブログ

公益財団法人動物環境・福祉協会Eva

ronron1104のおしゃべりし隊~♪

From me

hoppenの韓的な日々♪

嫁vs姑、泣き笑いノンフィクション劇場

永遠のラブストーリー

韓国が好き好き§^。^§

わくわく!バンジージャンプするっ!

動物救援隊 外交官 ももこひめ

ベジ漫画Natsumiのビーガン日和

PRECIOUS LIVES

NPO個人ケイ&リルこの世界のために 全日本動物愛護連合 アニマルポリス 動物愛護党

めー子のブログ

小さく暮らす十二ヶ月

知恵蔵日記( ..)φ
以前の記事
2018年 05月
2016年 11月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 03月
2015年 01月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 06月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
その他のジャンル
メール
♡の画像をポチしてね♡
レスに関して
★現在Myさらんは、ビョンオッパのブログではなく、わたくし、suikaのブログです。それでもよかったら、一言残してね★
にほんブログ村リンク
PVアクセスランキング にほんブログ村