一年半記念・ソヌの物語『Old nightmare』




胸の傷が痛む。


あの時・・・
もう三年も前のあの日


胸に受けた古傷・・・


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今も拭えぬ悪夢の残骸


それは

時として
痛みと共に蘇る。


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     今日で、このブログを
     gooからエキサイトに越して一年半です。


     去年、ここでささやかながら盛大に(は?)
     みなさんに祝っていただき

     夜も寝ずに遊んだのは 
     こないだのことのように思えます。


    
     もう、あんな風には出来ないので
     出来ることは限られたことしかありませんが

     記念はやっぱり
     ソヌの物語しかないと思い

     あたしの描く
     今現在の彼らの姿を描き綴りました。



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     ちなみに、この、あたしの描くソヌの物語は
     全部初めに書いたものから
     順に繋がっているものです・・・。


     ブログを引越ししまして
     過去のものが見づらく
     大変不便な思いをさせてしまってごめんなさい。


     旧宅ある、それぞれの 「ソヌの物語」 に
     ここから行ける様にリンクページを作ってあります。

     右のカテゴリからも飛べますが

     出来れば辿って
     古い順に読んでいただけると嬉しいです(* v v)。



          旧宅の 「ソヌの物語」 へのリンク記事は
                画像をポチっと♡    
      
                                  



          ちなみに、今回の話の前のstoryは
        ここであげた 『The caught past 』 です・・・。
                      ↑
            (文字上ポチっとすると飛べます)
      











銃を手に入れた俺は

砕かれた左手に
酷く不自由を感じながらも

痛みを庇うことより
その組み立て方を必死に見入った。


まさかのカンからの電話に
身が縮む思いがした。



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俺は
つい今一度見て覚えただけの
銃の組み立てを

目の前の男より
零コンマ一秒でも
早くやり遂げる必要があった。


イチかバチかで組み立て
引いた引き金。


強い衝撃が
右手から身体に走った。


かつて俺は
数え切れない男どもを
痛めつけてきた。


だが
この銃声の齎す破壊力とは
天と地程に違う。


一瞬にして

皮膚を突き破り
内臓を抉り
その肉体から魂を奪う。



そんなこの手に握った化物を

俺は夢中で撃った。


三人の男が血塗(まみ)れで
原型も無く横たわる空間。


もう
後戻りはできない。



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その部屋を後にした俺は

何かに取り付かれたかの如く
只ひたすらに
最終目的としたことのために
突っ走った。



パクに刺された
左脇腹の痛み

溢れ出してくる紅い血液に

もう
この命は
長くはないと思った。



どうしても知りたかった
いくら考えても分からなかった

その疑問の答えを
聞く事も無いままに

あっけなく目的は達せられ

見渡した周りは
血の海と化していた。




何故こんなことに・・・



拭えない疑問が
頭の中を駆け巡る。




考える余地もないまま

俺は最後の銃撃戦へと
巻き込まれていく。



耳を掠め
腕を掠め

黒い化物が
留まることなく
死の鉛を吐き出してくる中



俺は・・・・・・



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痛い・・・


胸が痛い

腹が・・・


助けてくれ

誰か
俺を助けてくれ・・・




命など惜しくも無いと思っていた。



生きることの価値さえ
喜びさえ

それが何なのか

自分が何故
何の為にこうして生きているのかさえ

考えることすら無かったんだ。





俺は
失いたくない



生きていたい・・・




一瞬誰かが
俺を呼んだのか・・・?



ふわりと懐かしい香りがした。



誰だ・・・?



死の縁で俺に微笑んだ
あの女神なのか・・・?




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「さん・・・おじさん!」


ふと
我に返って瞼を開いた。


うっすら瞳に映ったのは
心配気に俺の顔を覗き込んだ
ヒスの顔だった。


「・・・あ・・・」


「おじさん・・・大丈夫?
魘(うな)されていたけど」


ヒスはタオルを手に
何度か俺の額の汗を拭った。


「熱、まだあるかな?」


体温計を
腋に挟もうと差し込んでくる。


そうだ・・・


俺は
熱を出して寝込んでいた。


あれから俺は
ときどきこうして熱を出すことがある。


そんなとき
決まって傷が疼く。


どうしようもなく・・・




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「う~ん・・・」

体温計を取り出したヒスが呟く。

「もう少し熱があるみたいだけど」



「あぁ・・・大丈夫だ・・・」

「そう?
じゃあ、お粥食べる?」


キッチンから
温かい空気が漏れている。

米の炊きあがったいい匂いがする。


「作って・・・くれたのか・・・?」

「うん」

「ありがとう・・・」

「何いってんのよ!
ちょっと待ってて。入れてくる」


身を翻して行こうとした時

彼女はソヌの右手に
カットソーの裾を捕まれた。


「あっ・・・!?」

つんのめって
ソヌのほうを向き直る。


「・・・・・・」

何も言わず彼女を見詰める彼。


「お・・・おじさん!
何してんのよ?
離して・・・お粥入れてくるから」


それでも次の瞬間

強く袖を引っ張られて
ヒスは膝間づいた。


そんな彼女の胸倉を
掴むようにして
その胸に強く顔を埋め
ソヌはしがみ付く。



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「なっ・・・!」

「行くな・・・行かないでくれ・・・・!」

「お・・・おじさん!?」

「・・・っ・・・!!」


ヒスの胸に
顔を埋めたまま
肩先を振るわせるソヌ。


「お・・・おじさん・・・・・・」


「・・・すまない・・・ヒス・・・っ・・・」



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暫くの間

ソヌの押し殺したいが
堪えることが出来ず漏れる嗚咽が
彼女の胸の内から漏れた。


「行かないわ・・・
あたしの居場所はおじさんの元だもん。
何処にも行かないから・・・」


落ち着いて
やっと顔を上げたソヌの瞳は
少し熱を帯び
充血しているようだった。


「おじさん・・・お粥、食べるよね?」

「・・・あ・・・あぁ・・・」


そっと立ち上がり
キッチンに向かうヒスに
ソヌは蚊の鳴くような声で言った。


「・・・ありがとう・・・」


「ふふ・・・おじさんったら・・・」

「・・・ん・・・?」

「さっきから、そればっかり」


そう言って
微笑みながら振り向いたヒス。


その顔を見て
何度救われたことだろう。



失うのが怖いと思えた。


心の傷が
身体の傷が
痛いと思った。


それは
あの世界から抜け出して
初めてのことだった。



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そして

彼女の前で
俺は否応無しに

心の中身を
その変化を曝すことを余儀なくされる。


それは
本当に恐ろしいことだ。

これも
初めて経験する怖さだ。




ヒス

これからもお前は
俺を受け止めてくれるか・・・?



言ってくれ


俺は
このまま・・・


いや
言わなくていい



お前がなんと言おうと

俺にはお前が必要だ




俺は・・・




俺は
お前を愛しているんだ





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          ☆.。.:* REVIEW *:.。.☆



    実に、久しぶりのソヌです。


    夏に一度、あたしの我侭で
    みなさんに
    Myさらんの感想をメールして欲しいとお願いしたとき
    一番多く、心に残ったと、好きだと
    言ってくれる方の多かったのが
    あたしの描く、この『ソヌの物語』でした。

    
    いつも言う(書く)んですけど
    創作って、いくら時間があっても、描く意欲があっても
    物語や、その主人公達の光景が
    降りてこないと描けません。

    このストーリーを思いついたのは
    深夜寝ようとベッドに入って
    うとうとしながら考え事をしているときでした。


    描こうかどうしようか迷いつつ

    今描かなければ
    明日になると忘れてしまう

    そんな恐怖感に駆られて
    白々と明けようとする朝陽を前に
    頑張って描き上げて

    それを幾日もかけて編集し
    描き直したものです。


    少し、時系列上(?)
    分かりにくいかと思いますが

    これは、ソヌの回想です。


    熱に魘(うな)されるソヌが
    それこそ
    うとうとしながら、夢なのか現実なのか・・・

    あの時の悪夢のような出来事を
    思い出している様です。

  
    どうしてこんなストーリーを描いたのか?


    あの悪夢は
    幸いにも生き残った(あたしの中では)彼の中に
    今なお、深いトラウマとなって
    残っていると思うからです。


    彼は
    ときにこうして熱を出し
    あの時の痛みを思い出す。

    そしてその痛みは

    悲しいかな
    当時より今
  
    彼女、ヒスを愛するごとに
    だんだんと強く、深くなっていく。

 
    当時、愛に目覚め    
    それすら気付くこともないまま
    ただ、死の縁にして
    思い出したのは彼女の笑顔であったソヌ。


    今は、そんな彼女が
    大切でかけがえの無い存在になっている。


    失いたくないもの。
    
    そして
    自身も生きたいと、強く願うようになっていく。


    その生への執着が
    怖いものを生み出し
    痛みをより強く、深く感じさせるようになる。

    そんな様を描きたかった。


    あれから2年付き合っている中で
    初めて見せる彼の弱さ・・・そして涙。


    それがテーマでした。


    以前に、エキサイトに越してから初めて描く
    初夏のストーリーにも
    彼の涙をテーマにしたことがありました。

    
    その回の話はこちら↓ポチっ
    『Hometown』




    けれど
    前回のとき見せた
    ゴミが入った風に隠す位の涙と違い

    今回の涙は
    肩を震わせるほど・・・
   
    ヒスでなくとも、あたしさえ(は?)
    驚くほどの彼の弱さの涙です。


    だんだんと人間らしい感情を取り戻していくソヌ。

    今もはや
    彼女に対しては
    他では見せ得ぬ、こんな姿も
    出していいのでは、と思えました。


    ウマく伝わってくれると嬉しい。
    

    
    読んでくださった皆様、本当にどうもありがとうm(__)m    

   






c0117518_18161159.gif曲は倉本裕貴さんの『泉のソネット』です。




c0117518_22055.gif



★11日AM2:00追記★

ちーちゃんからのプレゼント創作

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★12日AM1:00追記★

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by fu-rinnosuika | 2008-11-09 01:15 | Anniversary
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