雨が降ってきた・・・ 君は濡れていないだろうか? 君は寒くはないだろうか・・・? いつも それが気にかかる・・・ 僕の事を皆は雨男だと言う。 でも それにはきっと理由があるんだ・・・ 雨の日に出会った君。 君のことを想いたくて 君の温もりを感じたくて 雨の匂いに 雨の色に 君を重ねている僕の事を 天は知っているに違いない・・・ 大変大変大変大変大変←どんだけ~~~(笑) お待たせです・・・m(__)m 130万HITのキリバンの物語 初で踏んでくれた 朱さんによるリクエストの キリバン創作storyです。 (※これはあくまで架空のフィクションのラブストーリーです) ・・・よく降るな・・・ あの日、CMの打ち合わせで 日本の都内のスタジオに入っていた。 思いがけず 長引いた打ち合わせに 辺りはすっかり暗くなっていて 昼間には陽が差していた筈だったのに 外へ出ると しとしと雨が降っていた。 『夕立だな・・・』 呟いたスタッフの言葉に すぐに止むだろうと 建物内の喫茶ルームで コーヒーを飲んで待ったが 雨脚は強まるばかり。 もう限界だ、とばかりに 僕は席を立ち 『お先に失礼します』と その場を後にした。 何故かって? 翌日はたまたま スケジュールの都合で手に入れた 初めての日本でのオフだったから。 晴れたら車で 好きな場所に出かけようと思ってたんだ。 建物から少し離れた駐車場まで 一気に駆け出した僕は 顔に雨がかからないよう 少し俯いていたんだろう。 右側から 傘を差して歩いていた女性に 見事にぶつかってしまった。 瞬間彼女の手に持っていた傘は 宙を舞った。 道に座り込んだ彼女は 『いった~・・・』といいながら 膝を手で抱えている。 「ダイジョウブデスカ・・・?」 恐る恐る肩に手を掛けてみるが 相当痛かったのだろう。 両膝を擦り剥いているようで うっすら血が滲み それが雨に濡れて 足首のほうへと筋になって流れていた。 慌てて僕は ポケットから取り出したハンカチで 彼女の足を拭い 膝の砂を払って押さえた。 「あ・・・すみません・・・」 「ドンデモナイデス ボクガワルカッタノニ・・・ゴメンナサイ」 「あ・・・」 やっとのことで 足から目線を外し、顔を上げた彼女。 痛みからか その瞳には涙が少し溜まっていた。 「あっ・・・あなた・・・あなたは・・・!!」 「ア・・・」 今更という感じではあったが 初めて彼女は 僕がそこそこ有名な人物であることに 気がついた。 「わっ・・・私・・・ あなたの・・・ファンなんです・・・」 カァっと頬を赤らめて また彼女は俯いた。 多分 僕よりも年上な筈なのに・・・ 何故だかとても 可愛らしくて 小柄な彼女を愛おしく思えた瞬間だった。 「も・・・っ・・・もう、ダイジョブです・・・」 なんとか立ち上がるも まだとても痛そうに見えた。 「ホントニ、ダイジョブ?」 「はい・・・」 僕は頷き、僅かに微笑を返しながら そっと彼女から身を離し ゆっくり背を向けたとき 「あの・・・!!」 彼女がまた声をかけた。 「エ・・・?」 振り返ると 彼女は傘を僕に差しかけ 自分は雨に濡れながら言った。 「傘・・・お持ちじゃないんでしょ? よかったら、これ・・・」 そんなこと出来るわけないじゃないか・・・ 第一 僕がぶつかったせいで 転んで怪我までしたというのに 彼女は一体・・・ 僕の中に なんだか分からないけれど 押し殺しがたい感情が沸くのを感じた。 「スミマセン・・・ジャ クルママデ、イッショニ、オネガイシマス」 彼女が持っていると 傘は僕ばかりを覆う形になるので 僕が代わりに傘を握ろうとすると 手と手が触れてしまい 慌てて引っ込める彼女。 俯いた彼女の表情を見ることは出来ない。 少し覗き込むようにすると 恐る恐る 彼女はこちらをチラリと見上げた。 微笑みかけると 彼女はぎこちなく口角を上げて笑い また俯いてしまった。 肩を抱きたい衝動に駆られたが 流石にそれは出来ずにいた。 そうして駐車場まで 彼女の歩幅に合わせながら ゆっくりと歩いた。 やがて車に着き キーを手にして車のドアを開ける僕を 彼女は俯き気味に見ていたが 「ハヤク!ノッテクダサイ ヨケレバ、オクリマス」 そう言って 助手席のドアを開けた僕に 彼女は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして 僕をじっと見た。 しばらくして ハッと我に返ったように彼女は言った。 「いっ・・・いいえ!! いいんです、ダイジョブです・・・」 「デモ、ケガシテル。 ナニモシマセンカラ、アンシンシテノッテ」 彼女はコクリと頷き おずおずと助手席に座った。 僕はエンジンをかけて 彼女を見た。 「ドコニ、オクレバ、イイカナ・・・?」 彼女は久しぶりに会う友人との 約束を終えて 家に帰るところだったらしかった。 最寄の駅まででいいという 彼女の言葉通り 彼女の道案内にて 駅まで車を走らせた。 「ありがとうございました・・・」 そう小さな声で言って 降りようとする彼女の肩を つい僕は強く引き寄せてしまった。 『えっ・・・!?』 驚いた顔で 振り返った彼女。 勢いよく 僕は彼女の唇を奪った。 外は豪雨になっていて 車の窓も 大粒の雨がどんどんと降り注いで 流れ落ちていた。 ザーザーと 耳にうるさいほどの雨音。 先程濡れた 彼女の髪はまだ乾きもせず 頬に触れた僕の手の甲に ポタリと落ちた。 雨で周りから見えないのをいいことに・・・ それに 抵抗をしない彼女をいいことに 僕は湧き出す熱い想いを ぶつけるように その唇を吸った。 雨の香りを含んだ彼女の吐息は しっとりとして あたたかかった・・・。
by fu-rinnosuika
| 2009-08-02 22:02
| キリバン 創作
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イ・ビョンホン 以前は 彼一筋に愛していた女の 今現在の日常ブログです。
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