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 『True love 』
※お知らせ:鹿児島2区衆院 補欠選挙が終わりました。 山本太郎議員、無念です(◞‸◟ㆀ) 太郎氏のブログを見て頂き、寄付してくださった方、その他応援してくださった方、ありがとう。ごめんね。 でも、決してこれで終わりだとは思っていません。 彼もまだまだ頑張ってくれるつもりなので、我が国の為、我々の生活の為に、引き続き応援、よろしくお願いします。 彼のブログは、右欄の 『その他のブログ』 から見られます。 是非、最新記事をご覧ください。
 






「だめだ!!絶対に」

「それだけは、絶対に赦さない」



 『True love 』_c0117518_23521524.jpg

(※ヒコメちゃんにお願いして頂いた桜の画像です) 



少し前のことだった。

ヒスは当然もう、学生ではない。






     『ソヌの物語』です。
 

     ソヌとヒスのふたりを描くのは、これで7度目ですね。
    
     今年こそは、もう描けないと思ってました。


     今は寂れたこのブログの閲覧も
     平均50名程です。

     それでも、春になると
     ソヌに逢いたくなると言ってくれる人がいる。

    
     あたしも、そうです・・・

     幸いにも物語は浮かんできました。


     それでも、腕と肩が言うことをきかなくて・・・
     長く打つと痛くて、翌日はトイレもままならない。

    
     鍋を洗うのも一苦労で
     本当に辛い日々です。
     


     それでも、それでも

     他の記事のように数行ずつで辞める

  
     そうはいかない創作ですから
     正直、相当無理をして仕上げました。


     ひとりでも多くの方の目に留まり

     あたしの描くソヌを愛す方々に
     読んでいただければ幸いに思います。



     ちなみに、この、あたしの描くソヌの物語は
     全部初めに書いたものから
     順に繋がっているものです・・・。


     ブログを引越す前からずっと綴っていますが
     
     旧宅ある、それぞれの 「ソヌの物語」 にも
     ここから行ける様にリンクページを作ってあります。


     右のカテゴリからも飛べますが

     出来れば辿って
     古い順に読んでいただけると嬉しいです(* v v)。



          旧宅の 「ソヌの物語」 へのリンク記事は
                画像をポチっと♡    
      
                                  



          ちなみに、昨年の桜のstoryは
         『Between a dream and realities』 です・・・。
                  ↑
            (文字上ポチっとすると飛べます)
      









卒業後、そのチェロの才を買われ

教授の推薦で

ソウル内のオーケストラに
身を置いていた。


それでも

プロと呼ぶには知名度は俄然低く

才覚はあるのに

発揮の場、基より
伸ばす場を持てないまま

とも言えた。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




ヒス自身

ソヌとの生活、それに
好きな音楽の中に身を置く日々に

なんら不満があるわけではない。


むしろ、このまま月日が過ぎても
いいとも思えた。



そんなヒスの基に

ヒスを推薦した教授から
本場、ウイーンへの留学の話を
持ちかけられたのだ。


「数年ウィーンで学んでみないか」


オーケストラに身を置く者にとって
これ程魅力的な誘いがあるだろうか。

誰でもが簡単に
手にできるチャンスではない。


きっと、ソヌとの今でなければ

恋人と言える男が

傍に誰が居ようと
ヒスは即答で「行く」と答えたろう。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




「・・・少し考えさせてください」


独身であり、共に暮らす家族が
居るわけでもない。

そんな彼女が口にした返答は

教授には
まさかとも取れるものであった。


さりとて
行きたくないわけはない。


今の暮らしに不満もなければ
幸福であるといえるのだが

音楽人生においては

今後の可能性が
大きく変わってくるだろうから。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




数日前のことだった。


ホテルから戻ったソヌに

チェロを磨きながら
ヒスは口を開いた。


「おじさん・・・
ウィーンに留学してもいい?」


唐突のことに
すぐに言葉が出ないソヌ。


「だめ・・・?」


間を伺う様にして
ヒスが再度問いかける。


「どれ位・・・?」

「分からないけど・・・
数年・・・かな」



そう言った時の
咄嗟のソヌの反応だった。


「だめだ!絶対に!」


興奮し、顔色が変わったソヌに
思わず怯む程だ。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




「他の事なら何でも許す」

「どんなことでも・・・」

「でも、留学だけはだめだ」

「それだけは、絶対に赦さない」


それが、先日のソヌの答えだった。


ヒスはその言葉を
脳裏にずっと抱えたまま

この数日を過ごしていた。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




外はまだ肌寒く

羽織りものが欠かせないが

今年も薄桃色の桜が
変わらず色付いていた。



そして、変わらず

ソヌは一人

昼休みになると、裏口のベンチで
ヒスの持たせてくれた弁当を開く。


その弁当は

なんとも可愛い
多分ソヌであろう男の顔に作られた

《キャラ弁》であり

海苔で型取られたスーツの上には

いつぞや、夜風で舞い落ちたであろう
桜の花びらも付けられていた。


なんと、幸せなことであろうか。


そして、ヒスとは

いつの間に
こんなに腕を上げたのか

こんなことをする女になったのか。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




一人、肌寒さも忘れ
その温もりに触れて、夢想に耽るとき

ふいに声をかけられた。


「兄貴」


まさかのお出ましに
ソヌは即座に弁当の蓋を閉め

そそくさと隠すように
自らの後ろに置いた。

その動きは
まるで安物のコントのような様だ。



その姿の一部始終を
眺めていたミンギだが

笑うわけにもいかず

吹き出したい気持ちを堪えた顔からは
それでも隠しきれない笑みが零れ

慌てて俯く。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




「で・・・どうした?」


「ヒスさんに会いました」


恐らく、この場所に居ることは
ヒスに聞いたのであろう。


「手作り弁当です?」

「えっ・・・あ・・・ああ・・・」


「見せて貰えませんか?」

「お?・・・おお・・・」


隣に座らせたミンギに

ソヌは恥ずかしそうに
それを開いて見せた。


「兄貴・・・愛されてますね」


「行かせてあげるんですか?
ウィーン」


ヒスが説得してくれなどと
言うわけはなかったが

恐らくミンギは
その事で来たのだろう。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




「お前ならどうする?」


「え!?オレですか?」

「オレには・・・正直わかりません」

「だってオレには
兄貴とヒスさんみたいな関係の人
いませんから」

「ただ・・・」


「ただ・・・?」


「ただ、羨ましいっす」

「オレも兄貴みたいに
命がけで愛せて
愛される人に出逢えたらって」

「そしたら
それ以上望むことなんて
実際ないっすよね」



じゃあ、オレもう行きますんで、と
ミンギは去った。


可愛らしく彩られた
自画像の弁当を見つめながら

ソヌの頭を
今しがたのミンギの言葉が過ぎる。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




・・・命がけで愛せて愛されたら
それ以上望むことなどない・・・



そうだ。


それが真実だろう。


欲張り過ぎたのかもしれない。



ヒスは元々旅行が好きだ。


だから今までも何度となく

海外へ数週間とか
平気で行かせてきた。


何の心配も不安も無かった。


でも、今回はそれとは違う。


何年も、だ。


何年もに置いて
彼女を手元から離すことなど

考えるのも
そら恐ろしいことであった。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




ヒスはきっと

このまま反対すれば
無理に行くことは無いだろう。



それでも彼女が
幸せになれないわけでもないだろう。



だけど、俺は本当にそれでいいのか?



思えば俺は
夢とか、やりたい事とか

そういった事とは
無縁の世界で生きてきた。


こうして働くことの楽しさも
ヒスに教わったと言っていい。



彼女が働かなくとも
俺が働いて食わせればいい。

それには

不自由させない程度は
優に稼ぐことは出来るだろう。



けど・・・




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




ヒスには確かに
チェロの才能がある。

そしてそれは
俺が誰より知っている。


あの時・・・


前も後ろも無く
ただ暗闇の世界で生きていたあの時


チェロを抱いた彼女の微笑で

何か薄ら光が差し込んだように
思えたのではなかったか・・・?


目を閉じてすら

その彼女の姿が瞼の裏に浮かび
奏でるその音色に

心底救われた気がしたのではなかったのか。



だとしたら


夢を持ちえなかった自らの心も
ヒスに託すべきではないだろうか・・・。




 『True love 』_c0117518_23103273.gif




「おかえり」

「ああ」


「どうだった?」

「へっ?」


「へっ?じゃないわよ
お弁当よ!頑張ったんだから」


「ああ・・・美味しかったよ」


言い終わるが先か

ソヌは彼女の手を引き寄せ
ぐいっと抱きしめた。


「ありがとう・・・」

「うん・・・」


「って来い・・・」

くぐもったソヌの声に
ヒスは聞き取れず、聞き返す。


「え・・・?なに?」


「留学・・・行って来い」


「えっ・・・いいの!?」


「ああ・・・」

「逢いたくなったら、いつでも
休みを取って逢いに行けるさ」


「嘘!そう簡単に休みなんて
取れないくせ・・・」


最後まで言葉を発せぬままに

彼女の唇は

ソヌに強く塞がれた。





 『True love 』_c0117518_21121522.jpg


 『True love 』_c0117518_21135472.jpg









060.gif曲は題名に合わせ、藤井フミヤの『TRUE LOVE』です。
 






          ☆.。.:* REVIEW *:.。.☆




    今回は、あれから何年もが経過した今
    ある意味、ソヌの愛が試されるストーリーです。


    行かせるのか、行かせないのか。

    これは、とても大きな選択で
    普通のカップルでも、悩む出来事でしょう。


    あたしの決断は
    というか、ソヌの決断は(笑)こうです。

    皆様に、共感頂けましたでしょうかね?



    上でも書いた通り

    去年の5月からは多分だけど、40肩を患い

    それまで、持病で話せないことから
    腕や指を酷使する仕事を行い

    そのせいで腱鞘炎が癖になっただけでなく

    辞める直前には、数か月に及び
    痛めた指の靭帯に注射をし、固定をしてまで
    仕事をしていました。

    
    そのせいもあり、治りが酷く悪く

    今尚、タイピングすることにより
    ものすごく痛みが酷くなるのです。

    故に、数行ずつで辞めて

    マシな折に、何日もかけて記事を書いていると
    書いてきたかと思います。


    それでも、上で書いた通り

    創作となれば、ある程度思い描いた
    頭の中のものを
  
    整理できる段階まで書いてしまわなければ

    数行書いて、又後日
    なんてやり方では、また一から想像し直しとなり

    うまく描けないんですよね。


    そうすると、無理をするしかなくて

    はっきり言って、相当な無理をしました。


    それでも、一気に描ききることは
    とても出来なかったので

    ほんとはもっといい仕上がりになる筈だった

    そう思うのですが
    これ止まりになってしまったことが
    少し悔やまれます(◞‸◟ㆀ)


    そして、今また、肩は激痛にて

    鎮痛剤を飲み、暫くはトイレや着替えも
    痛みとの戦いとなることと思われます。


    何が言いたいかというと

    これは、恩着せや、心配してほしくて
    書いているわけではなく

    この創作は、あくまでも
    自分自身が描きたいから描いたことです。

    でも、ここまで頑張って描こうと
    突き動かされた訳は

    やっぱり、読みたいと言ってくれる
    ここであたしの描くソヌを愛してくれる人がいる
 
    そのことに尽きると思います。


    だから、お願いです。


    今回だけは、今まで読み逃げていた方も
    どうか一言、「読んだよ、よかったよ」

    それだけでもいいので
    どうかヒコメでも、一言コメントを下さい。


    あなたのそのコメントが

    あたしの肩の痛みの、精神的な苦痛を
    救い、和らげてくれることになるでしょう。


    だから、今回だけは、我侭をお願いします。

    読んだら、コメント書いて下さい(。-人-。)
    
    短くてもいいからね。


    尚、見舞いの言葉は書かなくっていいからね^^

   
    そして、今回はそんなお願いしておきながら
    レスは無理かもしれません。

    ホントに限界来てるので
    まとめてのレスになるかと思われます。
   

    また、よくなったら
    ぼちぼち、通常記事も描きたいと思ってます。

    数行ずつでね^^


    では、みなさんも体をご自愛ください。

 
    読んでくださった皆様、本当にどうもありがとうm(__)m    

   







by fu-rinnosuika | 2014-04-15 00:36 | 創作 ソヌの物語
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イ・ビョンホン   以前は   彼一筋に愛していた女の   今現在の日常ブログです。
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